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新サービス続々、NTT系も参入

 実際、ここ数年で続々と新サービスが登場した(詳細はPart3)。例えば、ミスミグループ本社(ミスミ)が2016年にサービスを開始した「meviy」。3Dデータをアップロードすると即座に見積額と納期が分かり、そのまま発注できる。17年にスタートアップのキャディ(東京・台東)が提供を始めた「CADDi」も、見積もりから発注までを迅速にこなすサービスで注目を浴びた*1カブク(東京・新宿)も、「Kabuku Connect」を展開している。

*1 板金部品の加工から始まったCADDiは、今では切削や製缶、架台製作、さらには装置一式の製作から組み立てまでに幅広く対応する。

 大手メーカーのジェイテクトは、メーカーやベンチャーと、技術を持った中小加工企業の仲介を担うマッチング事業を20年7月にファクトリーエージェント(東京・中央)として分社化し、本格的なサービス展開に乗り出した。この他、NTTコミュニケーションズ(東京・千代田)とPwCコンサルティング(PwCC、同)や、NTTドコモといったIT系企業が、AIを駆使したマッチング事業を始めようとしている。

加工受注型と仲介型の2種類

 各社のサービスは一見似たように見えるが、実は事業形態やターゲットは異なる()。

表 近年注目の受発注プラットフォームサービス
(出所:日経ものづくり)
表 近年注目の受発注プラットフォームサービス
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 一口に受発注プラットフォームといっても、2つに大別できる。1つは、発注者からサービス事業者が受注し、そこから内容に応じて自社工場や加工会社で製作する「加工受注サービス型」。meviyやCADDi、Kabuku Connectがこれに該当する。発注者と契約するのはあくまでサービス事業者で、見積もりや品質保証などはサービス事業者が担う。

 もう1つは、発注者が求める加工案件に対して、最適な加工ができる加工会社を仲介する「受発注マッチング型」。取引はあくまで発注者と加工会社との契約である*2。ファクトリーエージェントやNTT系2社はこのタイプとなる。

*2 成約に応じて加工会社がサービス事業者に仲介手数料を支払う事業形態が多い。

 発注者のターゲット層にも違いがある。meviyやKabuku Connectは、生産現場で使う部品や治具、試作や一品ものなどを主な対象とし、設計者や生産技術者の利用が中心。CADDiは、装置一式の製造をメインにして、もっぱら調達部門の利用を狙う。

 受発注マッチング型では、ファクトリーエジェントが中小製造業の現場に精通した人材によるマッチングを売りにしているのに対しNTTドコモは、AIによる自動マッチングが売り。NTTコミュニケーションズらはマッチングから類似部品の検索まで、多彩な機能を提供する。