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日経ものづくりが実施したアンケートによると、デジタルトランスフォーメーション(DX)やIT化が「進んでいる」との回答はわずか10%で、「遅れている」が45%に達した。受発注システムを50%以上が利用する半面、受注時に「FAXを使う」と半数以上が回答。表計算ソフトなどの個人向けツールと企業システムとの連携が不十分との問題認識も大きい。

Q1 あなたが所属する部門・事業所のIT化の状況は

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「進んでいる方だと思う」が10.7%にとどまる一方、「遅れている方だと思う」が45.2%に達した。取引先からの受注を主とする企業(サプライヤーなど)と、部品や資材の取引先への発注を主とする企業(最終製品メーカーなど)で分けて見ると、前者の方が「進んでいる」「遅れている」の両極端に分かれる傾向があったが、大差はなかった。

Q2 組織のシステムまたは表計算ソフトなどの個人ツールで処理している業務は何か

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受発注管理、在庫管理・出荷管理、経理業務、生産管理には組織のシステムを利用するとする回答が多かったが、伝票や指示書の作成、生産計画作成、設計計算は個人のツールで実行しているとの回答が多い。特に生産計画作成は、生産現場全体の動きに関わる業務なのに属人的に決定している実態を表すと解釈できる。個人ツールについての「その他」の回答には、各種文書やレポート、資料類の作成業務が多かった。