日本の宇宙産業の将来を担う次期主力ロケット「H3」。初号機打ち上げを2021年度に控え、その開発は正念場を迎えている。目指すは、高信頼性や低価格をセールスポイントとする「究極の使い捨てロケット」だ。米国に登場した「回収・再利用型ロケット」としのぎを削る。来るべき宇宙産業の黎明(れいめい)期に備えて、国際競争力を持つ宇宙輸送システムとして認知されるため、初号機の打ち上げ成功を急ぐ。果たして予定通り、21年度中に打ち上げられるのか。H3ロケットの現状を取材。開発・設計の態勢や投入される技術を解説する。

写真:ゲッティイメージズ
写真:ゲッティイメージズ
[画像のクリックで拡大表示]