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デザインレビュー

【でざいんれびゅー】設計の技術的な根拠を明確にし、設計において要求された項目を満たしているかどうかを評価・確認するための手法。製品の品質を造り込み、品質不具合の発生を防ぐ品質管理手法の1つ。

 日本語では、「設計審査」。英語表記はDesign Reviewで、「DR(でぃーあーる)」と短縮して使われることが多い。開発設計プロセスの節目ごとに複数回実施する。具体的には、製品企画→「1次DR」→製品設計/試作・評価→「2次DR」→量産準備/量産試作・評価→「3次DR」→量産となる。最初のDR(製品企画審査)を「0次DR」と呼ぶ場合もある。

設計者の詰問会の場に

 デザインレビューの開催日が近づくにつれて、胃が痛くなる設計者。当日になって緊張したまま出席すると、最上位の役職の社員やベテラン社員から一方的に設計の不備について責め立てられ、恐縮して平謝りを繰り返す。他の参加者は押し黙ったまま、誰も助言してくれない─。こうした間違ったデザインレビューを行っている日本企業が依然として多いと、さまざまな企業に開発設計を行っているワールドテック(名古屋市)代表取締役の寺倉修氏は指摘する。

 デザインレビューは、設計の不備について設計者の責任を追及する場でも、詰問する場でもない。設計において求められた項目を満たしているかどうかの視点に立ち、設計上の課題や問題点を洗い出して議論する場である。そのため、設計はもちろん、品質保証や生産技術、生産、製品企画、調達・購買、検査など必要な複数の部門からメンバーを集め、それぞれの専門的な知識を投入して、QCD(品質、コスト、納期)に関して設計の完成度を高めることが目的だ。

決済会議との一体化で議論が抜け落ちる

 設計者の責任を問い詰める形になってしまうのは、デザインレビューを審議・決済の場と考えているのが一因だ。本来、審議・決済の場は、決済会議(品質保証会議)としてデザインレビューとは別に実施する。デザインレビューの結果を受けて、それで良いか否かを評価・判定するのが決済会議の役目である。

 デザインレビューはあくまで検討・議論の場。だからこそ、設計部門だけではなく、異なる部門から各専門知識を集めて議論を行う必要がある。ところが、デザインレビューと決済会議を実質的に一体化して実施するケースが多いために、十分な検討・議論が進まない。すると、検討すべき項目が抜け、最悪の場合は品質不具合に発展してしまう。