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 品質とコストのアンバランスを招く要因は過剰品質だけではない。仮に過剰品質でなくても、その品質を実現するコストに見合った価格でなければ、部品メーカーや加工メーカーは利益を上げられない。結果、顧客が求める品質を維持するのも難しくなる。アンケート調査の結果をみると、製造コストに見合わない価格で買い叩かれる状況が浮かび上がる(図1)。

図1 品質を維持するのが難しくなる理由
図1 品質を維持するのが難しくなる理由
アンケート調査の結果。「品質を維持するのが難しくなる理由」としては「低価格化競争の激化」が58.7%と最も多かった。(出所:日経ものづくり)
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 背景にあるのは、「海外企業との価格競争、値上げを認めない顧客、無理な契約を断れない経営・営業」という構図だ。その結果、増大する作業やリスク、重くなる責任は製造現場に押し付けられる。

 「品質はただではない」という現場からの悲痛な声が響く。