全5873文字
PR

 「カワサキ」ブランドの「Z2」(モデル名:750RS)と「Z1」(同900 super4)といえば、1970年代に発売された大型2輪車の大ヒットモデル。「希代の名車」「空前絶後の傑作」などと形容され、製造した川崎重工業自身も「大型2輪車市場におけるカワサキの地位を決定づけた歴史車」*1と位置付ける(図1)。

*1 2モデルのうち、先に開発したのは欧米向けのZ1で、1972年の発売。当時、米国は大型2輪車の最大の市場であり「米国で成功すれば世界で売れる」といわれていたことから、同社も北米市場に向けた製品の開発に取り組んだ。そのZ1を国内向けにアレンジしたのが73年発売のZ2。外観はほぼ同じだがエンジンの排気量は異なり、Z1が903ccであるのに対してZ2は746ccだ。国内では当時、排気量に関する規制があって750cc以上のモデルは販売できなかったため、排気量を小さくした。販売台数はZ1が累計10数万台以上、Z2が累計2万台以上。現在ではZ1が大量に逆輸入されており、状態の良いものは数百万円で取引される。
[画像のクリックで拡大表示]
図1 「Z2」「Z1」の外観
[画像のクリックで拡大表示]
図1 「Z2」「Z1」の外観
上が国内向けの「Z2」、下が欧米市場向けの輸出専用車「Z1」。現在も約2万台が走行可能な状態にある。(出所:川崎重工)