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IoT(Internet of Things)技術などを活用した次世代のものづくりに向けて企業間の連携を目指す「インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)」。IVIは製造業における課題発掘と実証に取り組む複数の「業務シナリオWG(ワーキンググループ)」を立ち上げている。このパートでは2020年度の同WGの活動から、IVI内で表彰された取り組み4件を紹介する。

 マツダは物流業務の効率化と安全向上のため、動画分析システムの活用を進めている。実証に取り組んでいるのは、同社本社工場(広島市)にあるホワイトボディー*1の組み立てライン。フォークリフトに搭載したカメラの映像を分析して、無駄を探し出そうとしている*2

*1 ホワイトボディー
自動車を構成する金属部品が溶接された状態のもの。未塗装で、エンジンや座席も設置されていない。
*2 IVIでのWGの呼称は「6C03」。

 実証はまさに進行中だが、既に明らかになってきた無駄もある。フォークリフトの稼働時間のうち37%が、部品も空パレットも運ばない「カラ走行」の状態だったのだ。