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 カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)時代に入り、自動車の軽量化開発がこれまで以上に加速している。ハイテン材の利用が広がり、比較的低コストで加工できる冷間プレスに注目度が高まっている。こうした中、大物の車体骨格部品において、ハイテン材の冷間プレスの強度競争で他社をリードしているのが、ユニプレスである。

 同社は、引っ張り強さが1.5GPa級(1470MPa)で板厚が1.2mmのハイテン材を冷間プレスで成形し、車体前部のクロスメンバーである「セカンドクロスメンバーレインフォース」の量産にこぎ着けた(図1)。セカンドクロスメンバーレインフォースは側面衝突に耐え、かつ電池パックを保護する重要な車体骨格部品。2020年末以降、日産自動車が「ノート」や「ノートオーラ」で採用している。

図1 車体骨格部品「セカンドクロスメンバーレインフォース」
図1 車体骨格部品「セカンドクロスメンバーレインフォース」
セカンドクロスメンバーの内側に入れる補強材。1.5GPa級のハイテン材を冷間プレスして造っている。日産自動車が新型ノートなどに採用した。ハイテン材はJFEスチール製。(出所:ユニプレス)
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