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 企業概要 
国産合金
創業:1939年 従業員数:13人 事業内容:超硬合金の製造・加工、金型および金型部品の製作、治工具の設計・製造など

タイヤのスパイクピンに広く使われていた超硬合金「ハードロイ」。同合金を製造する国産合金(東京・中央)は、金型ダイス、工業用カッターと新市場を開拓しつつ、技術進化も遂げている。

 「コロナ禍もあり、この2年は急速な環境変化についていくのが精いっぱいだったが、いよいよ攻めの態勢が整ってきた」─。こう語るのは、80年以上の歴史を持つ超硬合金メーカー、国産合金取締役社長の山下祐氏だ(図1)。

図1 写真中央が国産合金の山下祐氏
図1 写真中央が国産合金の山下祐氏
(写真:国産合金)
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 かつてはスパイクタイヤのスパイクピン製造で国内ナンバーワンを誇っていた同社。独自の超硬合金「ハードロイ」を武器としており、顧客からはハードロイで指名買いされるほど超硬合金業界では信頼のブランドだ。他社の超硬合金に比べて特に耐久性で高い評価を得てきたという。

 その強さの源泉は、職人による丁寧なものづくりにある。従業員数は20人にも満たない小規模な企業だが、同社の生み出す製品の寸法精度は高くロット差も小さいため、品質に対する顧客の信頼は厚い。

 顧客の後加工を減らせるニアネットシェイプ(半製品)での納品も強みだ。小ロットかつ小回りの利く組織体制で、多品種少量生産をこなし、急な注文にも対応する。材料となる金属粉末の混合から最終仕上げまで社内での一貫生産によって、小物なら最短で4日という短納期を実現している。