
企業ネットワークで起こるトラブルの多くは、人為的ミスが原因だ。ユーザーやシステム管理者のちょっとした操作や行動が、大規模なトラブルにつながる。日経NETWORKで過去に紹介した事例からトラブルを防ぐための「べからず」を紹介する。
トラブルを防ぐ基礎知識
企業ネットワークで起こるトラブルの多くは、人為的ミスが原因だ。ユーザーやシステム管理者のちょっとした操作や行動が、大規模なトラブルにつながる。日経NETWORKで過去に紹介した事例からトラブルを防ぐための「べからず」を紹介する。
プロローグ
ネットワークのトラブルはどうして発生するのか。日経NETWORKは、トラブル事例を取り上げる連載「トラブルからの脱出」を200回以上続けている。さらに特集記事などでも適宜トラブル事例を取り上げている。
べからず1 BBルーターでポート増設
最初に紹介する「べからず」は、LANに接続するイーサネットポートが不足して、ポートを追加する際にBBルーターを使ったという事例だ。ポートの増設くらいなら各部門や部署などに任せている組織は少なくない。どんなトラブルになったのかを見ていこう。
べからず2 余ったケーブルをつなぐ
2つめの「べからず」は、組織内の誰かが余っていたケーブルを近くにあった機器につないだという事例だ。どこにもつながっていないケーブルのコネクターを見つけた人が、「偶然外れたのだろう」と考えて善意で機器につなぐ行為がトラブルに発展する。どうしてトラブルになるのかを解説しよう。
べからず3 社外で使ったPCをつなぐ
今度の「べからず」は、社外で使ったノートパソコンをサスペンド状態のまま持ち帰り、そのままネットワークにつないだ事例である。この行為によって、多くのパソコンがインターネットにアクセスできなくなった。どうしてそんな事態になったのだろうか。
べからず4 過度なセキュリティー設定
4つめの「べからず」は、システム管理者がネットワークのセキュリティーを高めるために施した設定がトラブルの原因になった事例だ。外部から社内ネットワークを調べられないように、管理者はUTMを使ってpingコマンドの要求に応答しないようにしていた。このセキュリティー対策が、Webページを閲覧できないトラ…
べからず 5 導入時のまま無線LANを運用
最後の「べからず」は、数年前に導入した無線LAN環境をそのまま運用していたという事例だ。無線LANは、ここ10年で企業に急速に普及した。それと並行して利用形態や通信規格などがめまぐるしく変わった。ただこの事例ではユーザーの不満がなかったことから、管理者は導入時のシステムのまま運用していた。これがト…