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チャネルを束ねて大容量通信

センパイ:11n以降、無線LANはさまざまな技術で高速化を実現してきた。その1つに「チャネルボンディング」がある。

ネコSE:チャネル?ボンディング?何ですかそれ。

センパイ:無線LANでは、電波を使ってデータを送り合うために決まった周波数帯を使う。この帯域を複数に分割して、その個々の帯域をチャネルと呼ぶんだ(図1)。チャネルには番号が付けられていて、無線通信の際にどのチャネルを使うかを番号で指定する。

図1●チャネルボンディングで大容量化
図1●チャネルボンディングで大容量化
チャネルボンディングは複数の電波チャネルを束ねて同時に利用する技術。一度に送れるデータ量が増え、高速化を実現できる。ここに示したのは5GHz帯のチャネルボンディング。日本で使えるチャネルは電波法の改正で2019年7月に144チャネルが追加され、合計で20個になった。
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ネコSE:テレビのチャンネルみたいなものですか?

センパイ:まあ、同じようなものだと考えていいよ。無線LANでは大きく「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の2つの周波数帯を使うんだ。無線LANでは、2.4GHz帯では22MHz幅、5GHz帯では20MHz幅のチャネルを使うように決められている。

ネコSE:ボンディングは?

センパイ:今話そうとしたところだよ。英語のbondingは「結合」や「接着」という意味で、回線だと「束ねる」という意味になることが多い。チャネルボンディングは、複数のチャネルを束ねて1つの通信に使う技術だ。これにより一度に送受信できるデータ量を増やして通信速度を向上させる。

ネコSE:ふむふむ。

センパイ:11nでは2本のチャネルを束ねて40MHz幅を使用することで2倍以上の速度で通信することが可能になった。さらに11acや11axでは束ねるチャネルを増やして80MHz幅や160MHz幅でも通信できるようになった。

ネコSE:いいことずくめですね。

センパイ:いや、束ねるチャネルを増やすと、選択できるチャネルが減ってしまう。160MHz幅だと8本ものチャネルが必要だから、あまり現実的じゃない。

ネコSE:そうなんですか。