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とある企業の情報システム部門。そこに入社3年目のいつも元気いっぱい、何にでも興味を持つ通称「ネコSE」がいる。そんなネコSEがある日、上司の土良部長に呼び出され、自社の無線LAN導入プロジェクトの主担当として指名された。今まで無線LANを導入した経験のないネコSEに豊富な知識を持つ「センパイ」が無線LANの基礎を懇切丁寧に解説する。

ネコSE:センパイ、センパイ。先ほどプロジェクトの定例会議がありまして、予定しているアクセスポイント(AP)の機種や台数を聞かれました。

センパイ:そういえば土良部長がそろそろ機器の費用感を知りたいと言っていたな。

ネコSE:APの台数は1フロアざっくり10台として、10フロア分なのでざっと100台。機種はまだ選定している途中なので、候補となるものを伝えておきました。

センパイ:うん。今はそれでいいけど、APの総台数は全体の費用に大きく影響するから、本来は電波設計をしてAPの設置する場所を決めて算出しておくんだ。

ネコSE:電波設計ですか?

センパイ:そう。ネットワークの設計とは別に、電波に関しても設計する。APの設置場所や利用する周波数帯、チャネル、電波出力などを決める作業だ。

ネコSE:自宅のAPはインターネット回線がきているあたりに1台置いているだけですけど、会社利用じゃそうはいきませんね。

センパイ:電波設計は5つの段階がある(図1)。中でもAPの機種選定や台数算出に重要な「要件確認」「机上シミュレーション」「事前サイトサーベイ」を説明しよう。

図1●電波設計の基本的な手順
図1●電波設計の基本的な手順
実用性の高い無線LANを構築するには、電波干渉や電波の減衰を考慮した電波設計が必要だ。
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