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 無線LANのトラブルシューティングは難しい。「無線LANは見るべきポイントが多い」(ネットワンシステムズ ビジネス開発本部第3応用技術部 第3チームの丸田竜一氏)からだ。無線そのものや、無線LANに接続する際の認証やアドレス配布、接続後に使用するアプリケーションなど、様々な要素が含まれている。

 まずは、無線LANのトラブルシューティングの大まかな進め方やツールを紹介しよう。

ユーザー固有かどうかを確認

 ネットワンによれば、無線LANコントローラーや、それをつかさどる管理ツールなどを導入している場合、アラートを発しているかどうかを確認するのが第一歩だという。こうした製品を使っていない場合は、問題を報告してきたユーザーのところに出向き、直接調べる必要がある。

 続いて、報告してきたユーザーの周囲の人に、同じような現象が起こっているかどうかを確認する。起こっていなければ、報告してきたユーザーに固有の問題であるとして調査を進める。周囲の人にも同じような症状が見られる場合は、APを含むネットワークに原因がある可能性が高い。

原因を推測するツールも登場

 無線LANのトラブルシューティングに使う手段として、サイトサーベイなどに使うツールがある。例えば、米エカハウの「Ekahau Pro」、ニュージーランドのタモソフトが提供する「TamoGraph」、米ネットアレイの「AirMagnet」などがある(図2-1)。これらのツールはインテグレーターや施工業者など、いわばプロ向けの製品で高価だ。米メタギークの「Wi-Spy DBx+Chanalyzer」のように10万円以下で購入できる廉価なツールもある。

図2-1●無線LANのトラブルシューティングに使うツールの例
図2-1●無線LANのトラブルシューティングに使うツールの例
インテグレーターなどのプロ向けのツールの代表例が米エカハウのサイトサーベイソフト「Ekahau Pro」と、電波の受信やスペクトラム解析を実施するデバイス「Sidekick」(a)。これらを持ち歩くことで、無線LANの強度を示すヒートマップを作成できる(b)。米メタギークの「Wi-Spy DBx+Chanalyzer」など、ソフトウエア込みで10万円以下で購入できる安価なツールもある(c)。(写真提供:アイ・ビー・エス・ジャパン)
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 高度な知識がなくても使えるツールも登場している。無線LANのトラブルの原因を推測し、対処法を提案してくれる。例えば、米ヒューレット・パッカード エンタープライズの「Aruba AIOps」は、機械学習を応用してトラブルの理由と対処法(推奨事項)を挙げてくれる(図2-2)。

図2-2●障害の原因と対処法を提示するAI機能
図2-2●障害の原因と対処法を提示するAI機能
米ヒューレット・パッカード エンタープライズの「Aruba AIOps」の表示画面。無線LANの障害について、機械学習などに基づいて理由を推測し、対処法(画面では推奨事項)を提示する。
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