ネット君 IPv4のアドレスを「192.168.1.0/24」みたいに書くのをCIDR▼表記っていうじゃないですか。何ですか、これ。
インター博士 では、今日はCIDRとそれに関連する話をしよう。
当初、IPアドレス▼はクラス(class)という概念で分類され、各組織に割り当てられていた。そこで、まずはクラスについて説明しよう。
IPアドレスは32ビットの数値で、ネットワークを特定するためのネットワーク番号▼(ネットワーク部)と、ホストを特定するためのホスト番号(ホスト部)で構成される。IPアドレスの先頭のビット列とネットワーク番号のビット数でIPアドレスを分類するのがクラスである。
ネットワークの大きさで分類
クラスはAからEまである。ただしクラスDとクラスEは特定の用途▼に予約されていて、実際に使えるのはクラスAからクラスCまでだ。
例えば、クラスAは先頭ビットが「0」でネットワーク番号が8ビットのIPアドレスが該当する(図1)。それぞれのネットワークのホスト番号は24ビットなので、約1600万のIPアドレスを持つことになる。
だが実際には、クラスAやクラスBのネットワークをそのまま使うことはほとんどない。通常はネットワークを分割して使用する(図2)。ネットワークを分割して作られるネットワークはサブネットと呼ばれる。
ネットワーク管理者はネットワーク番号のビット数を増やすことでネットワークを分割する。ネットワーク番号のビット数を増やせばホスト番号のビット数は少なくなり、1つのネットワークに含まれるホストの数は少なくなる。例えばクラスBのネットワーク番号は16ビットだが、18ビットにすることで4つのサブネットに分割できる。
分割されたネットワークは、IPアドレスを見ただけではどこまでがネットワーク番号なのかが分からない。それを判別するために使われるのがサブネットマスクである。IPアドレスのネットワーク番号のビットを1、ホスト番号のビットを0にした32ビットの数値である。