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IP-SANなら手軽に構築できる

 一方、IP-SANはTCP/IPネットワークで構築する。NIC、1Gビット/秒あるいは10Gビット/秒対応のイーサネットスイッチ、光ファイバーあるいはメタルケーブルで構成する(図6)。

図6●TCP/IPネットワークのSANもある
図6●TCP/IPネットワークのSANもある
IP-SANはTCP/IPネットワークのSAN。TCP/IPの処理があるためFC-SANよりもパフォーマンスは低いが、汎用機器を多く使えるのでコストを抑えられる。TCP/IPの知識があれば構築・運用できるというメリットもある。
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 プロトコルには、SCSIをTCP/IPで使えるようにしたiSCSIなどを使用する。iSCSIではSCSIのコマンドやレスポンスなどをIPパケットでカプセル化することで、TCP/IPネットワークを通じてやりとりできるようにする。

 IP-SANはイーサネットフレームやTCP/IPパケットの処理が必要になるので、FC-SANと比べると低速である。だがTCP/IPネットワークの知識で構築・運用できるのが大きな利点だ。汎用的な機器で構築できるのでFC-SANに比べて導入コストも抑えられる。

 導入コストがかかるSANだがメリットは多い(図7)。まず、配置した複数のストレージを複数のサーバーで共有できる。これにより、組織のストレージを有効活用できる。

図7●SANにはメリットがたくさんある
図7●SANにはメリットがたくさんある
SANの導入にはコストがかかるがメリットは多い。組織のストレージを有効活用できるし、冗長構成による障害対策やネットワーク経由のリモートバックアップを取りやすくなる。
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 また冗長構成を組んで耐障害性を高めることも可能だ。例えば複数のストレージが同期を取り、障害が発生したら別のストレージに切り替わるようにする。

 FCスイッチを経由して別のネットワークのストレージにバックアップを取ることもできる。