全4237文字
PR

ネット君 ネットワーク技術の本を読んでいたら「すぷーふぃんぐ」というのが出てきました。

インター博士 「スプーフィング」だな。日本語では「なりすまし」がしっくりくるかな。

ネット君 あー、フィッシング詐欺とかのアレですか?

インター博士 確かにフィッシング詐欺もなりすましの一種だが、スプーフィングというとネットワークでのなりすましを指すことが多いな。

 ネットワーク技術を悪用したスプーフィングにはいくつか種類がある。ここでは「IPスプーフィング」「ARPスプーフィング」「DHCPスプーフィング」を順に解説しよう。

 IPスプーフィングは、パケットの送信元IPアドレスを偽装するスプーフィングである。パケットの送信元IPアドレスを書き換えて、実際とは異なる機器が送ったように見せかける(図1)。

図1●パケットの送信元IPアドレスを書き換える「IPスプーフィング」
図1●パケットの送信元IPアドレスを書き換える「IPスプーフィング」
IPスプーフィングは、パケットの送信元IPアドレスを書き換えるスプーフィング。応答パケットは書き換えたIPアドレスに送られるため正常な通信はできないが、送信元の隠蔽やフィルタリングの回避、応答パケットによる攻撃などが可能になる。
[画像のクリックで拡大表示]