ネット君 ありゃ、Webサイトにアクセスしたら、Webブラウザーに「Webページを表示できません」って表示されましたよ。
インター博士 あー、それはWebフィルタリングだな。どんなWebサイトを見ようとしていたんだね。
ネット君 そ、それはともかく、Webフィルタリングって何ですか?
Webフィルタリングとは、特定のWebサイトへのアクセスを遮断する機能や製品、サービスのこと。Webフィルターとも呼ばれる。
Webフィルタリングを理解するために、まずはプロキシーサーバーについて解説しよう。Webフィルタリングはプロキシーサーバーの一機能といえるからだ。
プロキシーサーバーの「プロキシー(proxy)」とは「代理」のこと。プロキシーサーバーは文字通り、主にWebアクセスを代行するサーバーである。
WebブラウザーなどのクライアントからHTTP▼要求(HTTPリクエスト)を受け取り、指定されたURL▼のWebサーバーにクライアントの代理としてアクセスする(図1)。そしてWebサーバーからHTTP応答(HTTPレスポンス)としてWebページなどのリソースを取得し、クライアントに送る。
つまりプロキシーサーバーはクライアントからの通信を一度終端し、改めてWebサーバーにアクセスする。まさに「代理」である。クライアントはプロキシーサーバー、プロキシーサーバーはサーバーとそれぞれTCPコネクション▼を確立して通信する(図2)。クライアントとプロキシーサーバー間と、プロキシーサーバーとWebサーバー間は全く異なる通信になる。
クライアントからプロキシーサーバーに送るIPパケットの宛先IPアドレスはプロキシーサーバー▼、送信元IPアドレスはクライアントのIPアドレスになる。一方、プロキシーサーバーからWebサーバーに送るIPパケットの宛先IPアドレスはWebサーバー、送信元IPアドレスはプロキシーサーバーのIPアドレスになる。