ネット君 無線LANって見えない電波を使うし、どこまでも届きそうなので盗聴とかが心配です。
インター博士 確かにそうだな。
ネット君 なので、今回は無線LANのセキュリティーについて話を聞きたいです。
インター博士 ふむ。暗号化、改ざん検出、認証のどれを聞きたいかね?
ネット君 ん?んん?そう言われても……。
インター博士 まあ、どれも重要なので順番に話そう。
無線LANでは、データは電波として無線LANアクセスポイント(AP)と端末の間でやりとりされる。「電波の届く範囲にいる人なら、誰でもその電波を受信できる」。この点が、有線LANとの大きな違いである。建物の外など想定外の場所にも届くので、社内ネットワークでやりとりされるデータを社外から盗聴することが可能だ(図1)。APなどに不正アクセスすることもできる。
一方有線LANの場合、データを受信するにはケーブルや機器に物理的にアクセスする必要がある。社内ネットワークのデータを盗聴したり不正アクセスしたりするには、建物に侵入する必要がある。つまり盗聴や不正アクセスに関するハードルが、無線LANのほうが低い。このため無線LANでは、有線LANよりも強固なセキュリティーが求められる。それが、暗号化、改ざん検出、認証である。