ネット君 DHCP▼って謎ですよね。
インター博士 どこがかね?
ネット君 IPアドレスが自動でぱぱーって配布されるんですよ。不思議じゃないですか。
インター博士 不思議かなぁ。決められた通りにうまくやっているだけだよ。
DHCPはIPアドレスなどの設定情報を配布するプロトコルである。IPアドレスを配布するプロトコルのBOOTP▼を拡張して作られた。そのためDHCPはBOOTPと同じUDP▼を使う。ポート番号も同じでサーバー側は67番、クライアント側は68番を使用する。
IPアドレスをプールする
DHCPではサーバーが配布用のIPアドレスを保持する。保持しているIPアドレスの範囲をアドレスプールと呼ぶ。DHCPサーバーはクライアントから要求されると、このプールから任意のIPアドレスを配布する(図1)。
アドレスプールの範囲内であっても、特定のIPアドレスは配布しないように除外することや、特定のMAC▼のクライアントに、指定したIPアドレスを配布することもできる。
また配布するIPアドレスには使用期限を設定できる。この期限のことをリース期限と呼ぶ。リース期限を過ぎると該当の機器はそのIPアドレスを使えなくなる▼。
IPアドレス以外の設定情報を配布できることもDHCPの特徴だ。配布できる設定情報はオプションと呼ばれる(図2)。デフォルトゲートウエイやDNSサーバー▼のIPアドレス、サブネットマスクが代表的だ。そのほか前述のリース期限やドメイン名(DNSサフィックス)、NTPサーバー▼などもオプションとしてIPアドレスとともに配布できる。
ネット君 オプションですか。いろんな設定情報を配布できるのは便利ですね。
インター博士 そうだな。DHCPサーバーで設定を変更すれば、クライアントの設定を一括で変えられる。