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2/12 モバイルの国際見本市「MWC」中止が決定 新型コロナウイルスで出展辞退相次ぎ決断

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 2020年2月24日からスペインのバルセロナで開催予定だった「MWC Barcelona 2020」の中止が決まった。MWCはモバイル通信分野で世界最大の国際見本市。主催団体であるモバイル通信関連団体のGSM Association(GSMA)が決定した。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大により、社員の健康を優先して参加を辞退する企業が急増しており、開催不能と判断した。

 これまでにスウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキア、英ボーダフォンのほか、中国ZTE、韓国LG電子、日本からはソニーやNTTドコモ、楽天などが出展の取りやめを明らかにしていた。GSMAは「新型コロナウイルスの感染拡大や渡航の懸念などがあり、開催が不可能になった」と説明した。開催都市であるバルセロナの安全確保も考慮したとしており、バルセロナ市の関係者も決定を尊重しているという。

 MWCは毎年、スマートフォンや基地局設備など移動通信関連の新製品や新技術の発表の場になってきた。近年はIT大手も参加し、今年は世界で商用化が進む第5世代移動通信システム(5G)関連製品のほか仮想現実(VR)などで新技術の発表が多く予定されていた。MWCへの参加を予定していた各社は、新技術を発表する別の機会を探すことになりそうだ。

1/27 新型コロナウイルス対策で在宅勤務が広がる GMOやソラコムなど国内IT企業

 新型コロナウイルスの感染拡大に備えて、在宅勤務や渡航制限などの対策を取るIT企業が出始めた。GMOインターネットグループは中国人観光客が多く集まる地域にある3拠点を在宅勤務体制に移行させるとともに、中国に駐在・出張する日本人社員に帰国命令を出した。KDDI子会社のソラコムやオーディオブック配信を行うオトバンクなども社員の自宅勤務を推奨する措置を公表した。

 GMOが1月27日から在宅勤務体制に移行させたのは東京都渋谷区、大阪府大阪市、福岡県福岡市にある3拠点。対象社員は全体の9割に当たる約4000人になるという。期間は1月27日から約2週間を見込む。中国に駐在・出張する日本人社員にも帰国を指示した。新型コロナウイルスの発生源とみられている武漢市に拠点はないが、感染のリスクを考慮し北京市などに駐在している社員らを帰国させる。対象者は「数十人程度」(グループコミュニケーション部広報担当)だという。

 ソラコムは、中国人観光者が増える1月24日から30日までの春節の期間をめどに、自宅勤務を推奨する。社長の玉川 憲氏が措置を取ったことを公表した。全社員約60人が対象。中国のほかアジア地域への渡航も自粛させる。同社はシンガポールに拠点を持つが、日本からシンガポールへの出張はしないほか、シンガポール拠点にいる社員も他国への渡航を禁止し、拠点にとどまって勤務するよう指示したという。

 オトバンクは1月27日から2月10日までの2週間をめどに社員の在宅勤務を推奨する。また全社員に対し、午前7時から10時の通勤時間帯は電車移動を回避するよう指示を出した。ウイルスの感染リスクが高まる人混みを避ける狙いだ。

FROM EDITOR

新型コロナウイルスの感染拡大が全世界で深刻な問題になっており、IT分野にも影響が出始めている。モバイル通信分野で世界最大の国際見本市であるMWCはついに中止に追い込まれた。多くの来場者が集まるイベントであり、感染拡大を防ぐために中止はやむを得ないと主催者が判断した。国内のIT企業も在宅勤務や渡航制限などの対策を取り始めている。今後も感染拡大が続くようなら、在宅勤務を採用する企業がさらに増えるかもしれない。

(大森)