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 米マイクロソフトが提供する「Power Platform」は、アプリケーションを構築・運用するためのプラットフォーム(サービス群)である。うまく使いこなせば、システムやネットワークの監視や管理に活用できる。

 そこで本記事では、Power Platformを活用して実用的なアプリケーションを作る方法を解説する。

情報を収集して管理する

 Power PlatformはMicrosoft 365に含まれる4つのサービスの総称だ。ノーコード/ローコードのアプリケーション開発サービスである「Power Apps」、複数のサービスやアプリケーションを連携させるiPaaSの「Power Automate」、データの整形や可視化などに使う「Power BI」、チャットボットの作成サービスである「Power Virtual Agents」で構成される。今回はPower Virtual Agentsを除いた3つのサービスを利用する。

 今回作るのは、インシデントなどの情報をひとまとめにして管理するシステムだ(図1)。

図1●Power Platformを使ったインシデント情報管理システムの構成
図1●Power Platformを使ったインシデント情報管理システムの構成
Power Automateを使ってデータを取得し、Microsoft 365のサービスで保管。そしてPower BIで可視化したり、Power Appsで作成したアプリケーションで管理したりする。
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 このシステムの機能は次の通り。まずPower Automateを使ってデータを取得し、Microsoft 365の機能を利用してデータを保管する。同時にTeamsに通知する。さらにPower BIやPower Appsを使って保管したデータを可視化したり、編集および管理をしたりする。

まずはデータの保管場所を作る

 ここからは具体的にインシデント情報管理システムの構築方法を具体的に解説する。まず全体の流れを説明しよう(図2)。

図2●インシデント情報管理システムの全体像
図2●インシデント情報管理システムの全体像
Microsoft 365のデータ管理サービスである「Lists」を使ってインシデント情報の保管場所を作成し、RSSやシステム監視ツールなどから取得したデータをPower Automateで登録する。またPower AppsやPower BIを使って可視化する。
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 最初にデータの保管場所を作る。今回はMicrosoft 365のデータ管理サービス「Lists」を使う。続いてRSSからデータを取得してListsに登録する仕組みを、Power Automateで記述する。この仕組みの一部として、Teamsにも通知させる。こうして取得したデータをPower BIとPower Appsを使って、編集可能なリポートにする。

 最後に応用編として、Web API経由のデータ取得やODBCを通じたデータの可視化も紹介する。