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CSMA/CDとCSMA/CA
通信の衝突を回避する技術

 「CSMA/CD」と「CSMA/CA」はどちらも通信の衝突を回避する技術である。CSMA/CDは有線ネットワーク、CSMA/CAは無線LANで利用される。

 CSMA/CDは、コリジョンドメインが存在する古いイーサネットのネットワークで利用される。CSMAはキャリアセンスを使った多重アクセスを意味する。キャリアセンスとは、別の機器が通信しているのを検出したら通信を開始しない機能のこと。この機能を使って複数の機器がネットワークを利用できるようにする。CDは衝突検出を指す。衝突を検出したら通信を中止し、機器ごとにランダムな時間を待ってから通信を再開する。こうすることで衝突を回避する。

 一方のCSMA/CAは、無線LANで利用されている。CAは衝突回避を意味する。キャリアセンスによって別の機器が通信しているのを検知したら通信を開始しない。そしてその通信が終了したら、機器ごとにランダムな時間を待ってから通信を開始するようにして衝突を回避する。CSMA/CDと違い、通信前にランダムな待機時間を設けることで衝突を回避する。

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▼CSMA/CD
Carrier Sense Multiple Access/Collision Detectionの略。
▼CA
Collision Avoidanceの略。

IEEEとIETF
ネットワークに関わる規格や仕様を策定する団体

 「IEEE」と「IETF」はどちらもネットワークに関わる規格や仕様を策定する団体である。IEEEがIEEE 802標準、IETFがRFCと呼ばれる仕様書を発行する。

 IEEEは日本語で米国電気電子学会と呼ばれ、その中の802委員会がLANで使われる技術の標準規格を規定している。イーサネットのIEEE 802.3や無線LANのIEEE 802.11などが代表的である。

 一方のIETFはインターネットの技術仕様を策定する。仕様策定の特徴は「ラフコンセンサス」と「ランニングコード」。緩い合意に基づいて実際に動くソフトを作りながら仕様を決めていく考え方だ。このため参照となる実装で決めてしまい、仕様書に詳しく書かれていないことがある。

 RFCは発行された順に番号が割り振られる。また古い仕様は変更があってもすべてが書き換えられるとは限らず、更新部分だけのRFCが出されることが多い。

 例えばIPのバージョン4なら、RFC 791(最初の仕様書)、RFC 2236(IPマルチキャスト)、RFC 4532(CIDR表記)といった具合に関連するRFCを更新順に読むことで最新の仕様を理解できる。

▼IEEE
Institute of Electrical and Electronics Engineersの略。
▼IETF
Internet Engineering Task Forceの略。
▼RFC
Request for Commentsの略。