
著作権を侵害する海賊版サイトなどへのアクセスを制限する「サイトブロッキング」の是非が取り沙汰されている。海外では実施している国があるが、日本では法的な議論が続いている。この特集では、Webサイトのブロッキングに使われる技術を具体的に取り上げ、それぞれの仕組みや問題点などを解説する。
インターネットを揺るがす大問題
著作権を侵害する海賊版サイトなどへのアクセスを制限する「サイトブロッキング」の是非が取り沙汰されている。海外では実施している国があるが、日本では法的な議論が続いている。この特集では、Webサイトのブロッキングに使われる技術を具体的に取り上げ、それぞれの仕組みや問題点などを解説する。
インターネットには多くのWebサイトが存在し、多種多様なコンテンツを公開している。そうしたWebサイトの中には、各国の法律に照らし合わせると違法なものもある。例えば、著作権に違反して商用コンテンツを無断で公開する、いわゆる海賊版サイトや、児童ポルノをはじめとするアダルトサイト、違法薬物の取り引きを…
サイトブロッキングを実現する方法を具体的に見ていこう。
方法 検索サービス事業者への申請
「検索エンジンからの除外」は、違法なWebサイトによって権利を侵害された人や団体が、検索サービス事業者に対して依頼する。他の3つの方式によるサイトブロッキングはISPが実施するが、この方式にはISPは関与しない。
方法 キャッシュDNSサーバーの設定
日本におけるサイトブロッキングは、主に「DNSブロッキング」を念頭に置いて議論されている。ブロッキングにかかる手間とブロッキングの効果のバランスが良いと考えられるためだ。
方法 ルーターの設定
「IPブロッキング」は、ユーザーがアクセスしようとしているWebサイトのIPアドレスを見てブロックする方式だ。ISPが、違法なWebサイトのIPアドレスのリストに基づいてブロックする。
方法 DPI装置によるURLチェック
「URLブロッキング」は、ユーザーがアクセスしようとしているWebサイトのURLを見てブロックする方式だ。ISPが、違法なWebサイトのURLのリストに基づいてブロッキングを実施する。