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サービスや企業のネットワーク

 テレワークで利用するテレビ会議サービスやリモートデスクトップ、リモートアクセスは各サービスの契約プランやオプション、オンプレミスで運用する設備によってパフォーマンスが大きく変わる。利用シーンに合わせて最適なものを選ぼう。

サービスの帯域を確認する

 テレビ会議サービスはコロナ禍のテレワークで利用者を急激に増やした。ZoomやTeams、米グーグルのGoogle Meetなどがある。サービスによって利用する帯域が異なる。

 例えばZoomでは1280×720ドット(720p)のビデオに1.5Mビット/秒、静止画の画面共有には50k~150kビット/秒の帯域をベンダーが推奨している。筆者の環境で720pのビデオと画面共有を同時に使ったところ、1Mビット/秒強の帯域を使用した(図2-1)。ベンダーの推奨値は実測値に近く参考になることが分かった。

図2-1●ビデオ会議サービスZoomが使う帯域
図2-1●ビデオ会議サービスZoomが使う帯域
上りと下りともに1Mビット/秒超の帯域を使った。
[画像のクリックで拡大表示]

 ちなみに720pのビデオを使う場合の推奨値は、Teamsは1.2Mビット/秒、Google Meetは2.6Mビット/秒である。サービス間で差があるので、利用中のサービスに不満がある場合は、別のサービスを試してみるとよいだろう。

 またサービスによっては、パフォーマンスを改善するオプションを用意している。例えば、Zoomは標準では接続するサーバーの場所を選択できないが、有償のオプションでは国内のサーバーを指定できる。国内のサーバーのほうが海外のサーバーより物理的な距離が近いのでネットワーク遅延を減らせる。

利用者の急増に注意

 リモートデスクトップやリモートアクセスはコロナ禍で利用者が急増したため、設備を増強することなくオンプレミスで運用していた企業ではパフォーマンスが大きく落ち込んだといわれる。またライセンス数が不足して、一部の社員が利用できなくなるといったトラブルもあったようだ。

 自前の設備で運用している場合は、設備の性能や契約しているライセンス数を確認し、不足があれば補うことが対策になる。また現在は不足していない場合でも、使用状況を監視して負荷が高まる傾向が見られたら不足する前に増強するのが望ましい。

 オンプレミスで運用するのが難しいようなら、外部のサービスを利用するのも手だ。ただしコロナ禍で利用者が増えすぎて、サービス事業者の設備がダウンする事故が発生している。リモートデスクトップやリモートアクセスが利用できなくなると業務に影響を与えかねない。業務継続のためにバックアップ用のサービスも用意しておくとよいだろう。