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 マルウエア(コンピューターウイルス)が全盛の現在、マルウエアを検知するセキュリティーソフトは必須になっている。様々なセキュリティーソフトが提供されており、当然のことながら性能が異なる。マルウエアによっては、あるセキュリティーソフトでは検知できるが、別のセキュリティーソフトでは検知できないということがあり得る。

 そこで有用なのが、無料のマルウエア検査サービス「VirusTotal」である。WebブラウザーでVirusTotalのWebサイトにアクセスして、調べたいファイルをアップロードすれば80を超えるセキュリティーソフトでそのファイルを検査してくれる(図1-1)。検査対象のファイルのURLやハッシュ値などでも調べられる。

図1-1●無料でマルウエア検査できる「VirusTotal」
図1-1●無料でマルウエア検査できる「VirusTotal」
VirusTotalは代表的なマルウエア検査サイト。ファイルをアップロードすれば、80種類以上のセキュリティーソフト(ウイルス対策ソフト)で検査してくれる。
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 VirusTotalはWebブラウザー用のプラグイン「VT4Browsers」も用意している。Google ChromeやMozilla Firefoxなどに対応。Webブラウザーでダウンロードしたファイルを自動的にVirusTotalにアップロードする(図1-2)。

図1-2●プラグインを使えばダウンロードしたファイルを自動で検査
図1-2●プラグインを使えばダウンロードしたファイルを自動で検査
Webブラウザーにプラグイン「VT4Browsers」をインストールしておくと、Webサイトなどからダウンロードしたファイルを自動的にVirusTotalにアップロードする。
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 JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)の早期警戒グループマネージャーを務める佐々木 勇人氏は、「同様のマルウエア検査サービスは他にもあるが、VirusTotalは圧倒的に存在感が大きい」と言う。