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 LANスイッチの空いているポートは、パソコンを勝手に接続され、LANを流れる情報を盗まれる恐れがある。また会議室などにある使われていないLANケーブルなども、情報を盗み見るために使われてしまうかもしれない。そうした事態を防ぐには、LANケーブルに関するセキュリティー対策が効果的だ。

 この対策は、実は誤接続を防止するのにも役立つ。プロローグでも紹介したように、LANケーブルをLANスイッチの空いているポートに勝手につないでループ接続を作るトラブルは起こりがちだ。

 ここでは、セキュリティー対策を施したり、誤接続を防いだりする器具を紹介しよう。

蓋で勝手に挿せないようにする

 最初に紹介するのは、空いているLANスイッチのポートに蓋をする「ダストカバー」。長期間使っていないポートにほこりが入り込むのを防ぐ製品だが、誤接続を防ぐ効果もある(写真5-1)。

写真5-1●ネットワーク機器のLANポートを塞ぐ「ダストカバー」
写真5-1●ネットワーク機器のLANポートを塞ぐ「ダストカバー」
長期間使わないポートに蓋をしてほこりが入るのを防ぐ。LANケーブルの誤接続防止にもなる。写真はヘラマンタイトンの製品(同社提供)。
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 というのも、ネットワークの知識を持たない一般社員が、気を利かせて挿していないLANケーブルをスイッチの空きポートにつないでしまい、ループ接続になってしまう事例がよくあるからだ。空きポートにカバーがしてあれば、あえてケーブルを挿そうとは考えないだろう。

 安く済ますため、成端に使っていない余ったプラグを空きポートに挿すといった工夫をしている会社もある。ただ、プラグを使うと取り外しにくいという問題がある。ダストカバーなら、取り外ししやすいつまみが付いている製品もある。

ポートに鍵をかける

 セキュリティー強化を目的としてポートを塞ぐ製品もある(写真5-2)。蓋に鍵が付いており、勝手に取り外すことができない。LANケーブルを挿し込めないようにして、不正アクセスやLANスイッチなどの不正増設、情報コンセントのポートの不正利用などを防ぐことができる。もちろん誤接続やほこりの侵入などの対策としても有効だ。

写真5-2●鍵付きのポートガード
写真5-2●鍵付きのポートガード
鍵付きの蓋でネットワーク機器のポートを塞ぎ、勝手にLANケーブルを接続されないようにする。鍵がプラスチックの簡易タイプと、鍵が金属でより頑丈なタイプがある。写真は、ポートガードがスイスのR&M、メタルキーボードが日本製線の製品(日本製線提供)。
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 鍵がプラスチック製の簡易的な製品(ポートガード)と、より強固な金属製の製品(メタルキーポートガード)がある。