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 今やネットワークは企業の生命線だ。ネットワークにトラブルが発生すると業務に支障を来してしまう。

 そこでネットワーク管理者はネットワークの疎通を調べたり、機器の挙動を確かめたりしてトラブルを未然に防ぐ必要がある。そのために手順書を用意し、手作業で実施しているネットワーク管理者は少なくない。

 例えばネットワークコマンドを順番に入力して、手順書に従って機器の死活監視などを実施するという具合だ。

 しかし手作業でネットワークコマンドを実行するとなると、管理対象の機器やコマンドの種類が増えるにつれて手間や時間がかかるようになる。さらにミスも発生しやすくなる(図1)。

図1●面倒な手作業はプログラムで自動化
図1●面倒な手作業はプログラムで自動化
ネットワーク管理にまつわる手作業はできるだけ自動化したい。自動化すれば管理の負荷を軽減できるとともに、入力ミスなどの防止にもつながる。同じ種類の機器であれば、台数が増えても対応しやすい。
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 こうした面倒な手作業はプログラムによって自動化するに限る。そこで本特集では、プログラミング言語「Python」を使ってネットワーク管理を自動化する方法を解説する。Pythonにはネットワーク管理のためのモジュール(ライブラリー)が用意されている。

実行環境を構築

 下準備としてWindows 10にPythonの実行環境をインストールする。管理者権限でPowerShellを起動し、「python」と入力してEnterキーを押す(図2(1))。するとWindows Storeが起動して「Python 3.10」をインストールする画面に遷移する(同(2))。そこで「インストール」ボタンをクリックしてインストールを進める。

図2●Pythonの実行環境をインストール
図2●Pythonの実行環境をインストール
PowerShell上で「python」と入力して実行すると(1)、Windows Storeが起動する。ここで「インストール」をクリックしてPythonの実行環境を導入(2)。正しく実行環境がインストールできたかどうかは、pythonコマンドで確認できる(3)。
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 正しく実行環境がインストールできたかどうかは、pythonコマンドで確認できる。PowerShellで「python --version」と入力して実行する(同(3))。Pythonのバージョンが「Python 3.10.5」のように表示されれば、正しくインストールできている。