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 サーバーなどのIT機器の高密度化や高性能化などにより、DCによる消費電力は年々増加している。世界のDCで消費される電力量は、エネルギー需要全体のうち約2%を占めるまでになっているとされる。

 環境対応が重視される今、消費電力の削減は社会的責任として強く求められている。このため、多くのDCは電力効率を高める取り組みをしている。DC業界では「PUE」と呼ぶ指標がある。(DC全体の消費電力量)/(IT機器の消費電力量)で算出され、PUEの値が1.0に近いほどDCの電力効率が良いとされる。

 PUEの低減に向けて、多くのDCが取り組んでいるのが冷却方法の見直しだ。DC全体の消費電力量の3~4割を占めるともいわれる空調設備の効率化に向けて、様々な新技術が導入されている。

 例えば、NTTコミュニケーションズのDCでは、NTTファシリティーズが開発した自動空調管理システムを導入している。温度センサーの情報を基に空調機を自動制御することで効率的に冷却する(図7-1)。さらにNTTコミュニケーションズでは、同じくNTTファシリティーズの気流制御技術も用いている。ラック列間の通路を壁と屋根で区画して、空調機の冷気とIT機器からの高温排気を分離することで冷却効率を高める仕組みだ。

図7-1●NTTファシリティーズの自動空調管理システム「Smart DASH」
図7-1●NTTファシリティーズの自動空調管理システム「Smart DASH」
温度センサーの情報を基に空調機を自動制御することで無駄のない冷却を可能にする。(出所:NTTファシリティーズ)
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 IIJの白井データセンターキャンパスでは、リチウムイオン蓄電池によって取引電力をピークシフトする取り組みを進めている(図7-2)。日中に使用する電力の一部を、夜間に充電した電気で賄う。電力会社はピーク電力を基準に発電計画を立てるので、ピークとなる日中の取引電力を減らして電力会社の発電量削減に貢献する。

図7-2●IIJが取り組むリチウムイオン蓄電池によるピーク電力削減
図7-2●IIJが取り組むリチウムイオン蓄電池によるピーク電力削減
電力会社はピーク電力を基準に発電計画を立てるので、時間帯によって変動が大きい空調電力をリチウムイオン蓄電池によってピークシフトすることで電力会社の発電量削減に貢献する。(出所:IIJの資料に基づき作成)
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