
日本国内では2020年3月に第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが開始された。2021年現在、その次の世代となる「第6世代移動通信システム(6G)」への関心が世界中で高まっている。そこでこの特集では、6Gに至るまでの移動通信システムの進化、6Gの標準化スケジュール、要求条件やユースケース、要素技術を詳しく解説する。
要素技術を徹底解説
日本国内では2020年3月に第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが開始された。2021年現在、その次の世代となる「第6世代移動通信システム(6G)」への関心が世界中で高まっている。そこでこの特集では、6Gに至るまでの移動通信システムの進化、6Gの標準化スケジュール、要求条件やユースケース、要素技術を詳しく解説する。
まずは移動通信システムの発展の歴史を簡単に振り返ってみよう。移動通信システムはこれまで約10年ごとに新世代の方式に進化してきた。
NTTドコモでは、6Gで実現を目指すべき要求条件として6つの項目を挙げている。これらには5Gの性能をさらに高めた要求条件に加え、5Gにはない新領域への挑戦が含まれている。おのおのについて想定されるユースケースを交えつつ解説しよう。
ここからは、6Gを支える要素技術について見ていこう。
5Gは地方創生や地域課題解決に向けた重要技術として期待されている。その恩恵を受けられる通信エリアをあらゆる場所に拡張していくことが6Gの重要課題である。
無線通信の高速化に最も効果的な手段は、周波数帯域の拡大である。6Gでは、これまで未開拓だった高い周波数帯域が検討されている。