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社内でトラフィックを終端

 3つ目はトラフィックに関する課題だ。円滑なビデオ会議を実現するには、音声や映像が遅れたり途切れたりしてはならない。しかし社内でのビデオ会議サービスの利用が増え、音声や映像のトラフィックが増大すると、会議の品質に影響が出る。特に音声や映像といったメディアの処理は遅延やパケットロスの影響を受けやすい。このためネットワークの構成が重要になる。

 ビデオ会議サービスでは、制御用の通信だけでなく、音声や映像などのメディアもクラウドサービスを経由する。単純計算だが、端末1台当たり2Mビット/秒の帯域を利用する会議が同時に100件開催されると、それだけでも200Mビット/秒の帯域を消費することになる。

 契約しているインターネット接続回線の帯域が狭ければ遅延が発生し、音声や映像が乱れて会議に支障を来す恐れがある。ビデオ会議以外の業務にも悪影響を与える(図3上)。

図3●インターネットに出ていくトラフィックを減らす
図3●インターネットに出ていくトラフィックを減らす
社内から多くの端末がビデオ会議サービスに接続すると、インターネット接続回線が逼迫する懸念がある。そこで音声や映像といったメディアのトラフィックを社内に置いたサーバーで一度終端させる。そして制御用トラフィックと必要最低限のメディアトラフィックだけをビデオ会議サービスに送るようにする。
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 当然考えられる対策は、インターネット接続回線の増強だ。ただそれ以外の対策もある。その1つが社内でメディアの通信を終端させるサーバーを設置して、インターネット接続回線への影響を軽減させる方法だ(同下)。社内におけるビデオ会議の同時接続台数が多い場合は、このようなネットワーク設計が望ましい。

 端末ごとに利用可能な帯域を制限しておくことも重要である。利用する台数や会議の同時開催数、ビデオ会議サービスへの接続台数などを確認し、発生するトラフィック量を推測して安定した品質を確保する。