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 ルーターの便利機能の2つめがVPN簡単設定だ。これは、本社と支社といった企業内の拠点間を結ぶエッジルーターにおいて、簡単にVPN接続を設定できるようにする機能だ。

設定できる人が支社にいない

 拠点間でVPNを設定する場合、両拠点にルーターを設置し、それぞれのルーターを正しく設定しなければならない。だが、VPNを実現するためには多数の項目を設定する必要がありなかなか難しい。

 専門的な知識も必要となる。例えば暗号や認証の方式、使用する認証鍵、経路情報といった情報も間違わずに設定しなければならない。このためネットワーク管理が本業ではない支社の社員には作業を任せられず、本社のネットワーク管理者などが接続先に出張する必要があった(図5)。

図5●VPNの設定にはスキルが必要
図5●VPNの設定にはスキルが必要
拠点間をVPNで接続するためには、ルーターの設定が必要になる。このためネットワーク管理者がいない拠点では、本社の管理者が出張する必要がある。
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 この手間を省けるようにするのがVPN簡単設定だ。例えば、米ネットギアの製品を例に、具体的な手順を説明しよう。

 まず支社に設置するルーターの本体に付いているQRコードを、スマートフォンにインストールした専用アプリで読み込む(図6の1)。すると、アプリが管理用クラウドサービス「Insight」にQRコードの情報(シリアル番号など)を送って管理対象として登録する(同2)。Insightはネットギアが提供している。

図6●クラウドサービス経由でリモートからVPNを設定
図6●クラウドサービス経由でリモートからVPNを設定
VPN簡単設定を備えたルーターなら、管理用クラウドサービスを使ってリモートから設定できる。ルーターの登録は、機器に貼られたQRコードをアプリで読み込んでクラウドサービスに送るだけで完了する。
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 それからそのルーターを箱詰めして支社に送る(同3)。受け取った支社の社員は箱からルーターを取り出して適切な場所に配置し、インターネットに接続するための最小限の設定(プロバイダーの接続情報など)をするだけでよい。

 ルーターがインターネットと通信可能になると、Insightはそのことを認識し、設置したルーターを遠隔から設定できるようにする。その後、本社のネットワーク管理者がInsight経由で、ルーターを設定できるようになる(同4)。本社からVPNを設定できるので、出張する必要がなくなる。

▼米ネットギアの製品
ここでは「BR500」という製品の利用を想定した。同製品の価格は5万4000円(税抜き)である。さらにVPNを利用する場合は、1年間で1775円(1VPNグループの場合、税抜き)のライセンスが別途必要になる。