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 DNS(Domain Name System)は、インターネットを支える重要な仕組みの1つです。ドメイン名からIPアドレスを割り出すのに使います。逆に、DNSを使ってIPアドレスからドメイン名を知ることもできます。

無機質な数字に名前を付ける

 インターネットでは、通信相手をIPアドレスという識別番号で特定します。IPアドレスには、3桁の10進数を4個並べて表現するIPv4アドレスと16進数を並べて表現するIPv6アドレスがあります。いずれも英数字の羅列なので、人間が直感的に扱うのは困難です。そこで、インターネットではIPアドレスにドメイン名という特定の名前を付けて人間にも分かりやすくしています。

 その対応付けをつかさどっているのがDNSです。DNSを利用することで、ドメイン名を含むURLにWebブラウザーでアクセスしたり、ドメイン名を含むメールアドレスに向けてメールを送信したりできます。

ユーザーは窓口にアクセス

 DNSサーバーには大きく2種類があります。1つは、ユーザーの代わりにIPアドレスなどを問い合わせる「キャッシュDNSサーバー」です。いわば窓口の役割を果たします(PICT1)。もう1つは、ドメイン名に対応するIPアドレスなどの情報を管理する「権威DNSサーバー」です。権威DNSサーバーは、キャッシュDNSサーバーからの問い合わせに対してIPアドレスなどの情報を返します。

PICT1●キャッシュDNSサーバーは問い合わせ窓口の役割を果たす
PICT1●キャッシュDNSサーバーは問い合わせ窓口の役割を果たす
(イラスト:なかがわ みさこ)
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 キャッシュDNSサーバーが、あるドメイン名に対する問い合わせを初めて受けた場合、権威DNSサーバーに問い合わせます。一方、過去にそのドメイン名のIPアドレスを問い合わせたことがあり、その情報がキャッシュに残っていれば、権威DNSサーバーには問い合わせず、キャッシュされた情報を返します。