20年前のパソコンには、背面などに様々な種類のインターフェースが装備されていた(図1)。キーボードやマウスはPS/2▼、ディスプレーはVGA▼、外部ハードディスクはSCSI▼、プリンターやモデムはRS-232-C▼など、周辺機器の種類ごとにインターフェースが用意されていた。
その後、パソコンやスマートフォンの小型化が進むにつれ、1つのインターフェースで多くの機能を実現する集約化が進んできた。その主役となっているのがUSBである。
外部接続の主役となったUSB
USBは「Universal Serial Bus」の略。この名前から分かるように、もともと様々な用途に使えることを目指して開発されたインターフェースである。
当初はマウスやプリンター、ハードディスク装置などの周辺機器を接続するために使われていたUSBだが、新規格が登場するたびに機能が強化され、音声や映像といった同期型のデータ転送にも利用されるようになった。Type-Cの登場以降は給電機能も充実し、USBのケーブル1本でつなげばデータの転送や画面の表示、さらには充電まで済むようになっている(図2)。
レガシーのインターフェースも一部はまだ使われている。例えばSCSIやRS-232-Cはオフィスのパソコンではほとんど見かけなくなったが、計測器など専用の機器をつなぐために工場などでは使われ続けている。
将来的にインターフェースはUSBに集約されていくのは間違いない。いずれはUSB以外のインターフェースは必要ない時代が来るだろう。