
(写真:©iStock.com/Yanawut)
LANケーブルを使ってネットワーク機器に電力を供給する技術が「PoE(Power over Ethernet)」だ。ACアダプターや電源ケーブルが要らなくなり、LANケーブルだけをつなげばよい。無線LANアクセスポイントの高速化や4K対応ネットワークカメラの高精細化などに応えるため、給電能力を向上した新規格も登場している。PoEの仕組みや導入・運用のポイントなどを解説する。
LANケーブルで電力を供給する技術
LANケーブルを使ってネットワーク機器に電力を供給する技術が「PoE(Power over Ethernet)」だ。ACアダプターや電源ケーブルが要らなくなり、LANケーブルだけをつなげばよい。無線LANアクセスポイントの高速化や4K対応ネットワークカメラの高精細化などに応えるため、給電能力を向上した新規格も登場している。PoEの仕組みや導入・運用のポイントなどを解説する。
プロローグ
高い場所に無線LANアクセスポイントを設置したいが、電源ケーブルを引くのはコストがかかる―。こんなときに活躍するのが「PoE」だ。
Part1 技術編
まずは規格を概観しよう。最初の規格は2003年に策定されたIEEE 802.3afである。最大給電電力は15.4W、最大受電電力は12.95W。給電電力より受電電力が低いのは、LANケーブルの心線の導体に抵抗があるため、電力が消費されるからだ。
Part2 機器編
Part2では、PoE対応機器を企業に導入する際に注意すべき点を解説する。
Part3 ケーブル編
Part3では、意外と見過ごされがちなケーブル関連の注意点を取り上げる。