米グーグルの持ち株会社である米Alphabet社が、ついにロボット事業に正式に参入した。同社は、次世代プロジェクトの研究開発を手掛ける傘下の米X Development社(旧Google X社)において5年半ほど前からロボットの事業化を模索するプロジェクトを開始。「Everyday Robot」プロジェクトとして、家庭やオフィスなどの環境に向けて「学習するロボット」などを研究してきたが、このほど産業用ロボット向けソフトウエアの部門をX社からスピンアウト。Alphabet社の傘下でこの領域を事業化する企業、米Intrinsic社を設立したことを2021年7月、発表した(図1)。
X社では広範な領域のロボットを研究していたが、Intrinsic社では直近での事業化を狙い、自動車・電機などの製造業関連およびヘルスケア領域を狙う。多大なコストと手間を要している産業用ロボットの教示作業を、Alphabetグループの力を結集してより知的にし、「PC並みに簡単に使える装置」にする目標を掲げる。