クラウド最大手の米Amazon Web Services(AWS)社が製造業の開拓に本腰を入れ始めた。同社は2020年12月、製造現場や食品加工工場、物流センターなどに向けた新しい機械学習サービスを「AWS re:Invent 2020」で発表した。目的は、産業機器の異常検知や予兆保全、ならびに製造現場や作業現場などでのコンピュータビジョン(CV)の導入を容易にすることである。
予兆保全やCVは、製造業で需要が多い一方で、機械学習の経験が浅いことから導入に消極的な場合もままある。加えて、産業機器の寿命は10~20年と長い。一度導入したら切り替えは難しく、既設品での対応ニーズは強い。こうした製造業の要望に耳を傾けて、AWSが用意した機械学習サービスは5つある(表1)。