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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 土木建築工事を手掛ける東急建設が、廃棄物の分別ロボットの実用化に乗り出した。同社はビルなどの解体工事を請け負うこともあり注1)、建物を解体した際に出た廃棄物を現場で重機などにより分別していた。これを自動化する技術をこれまで自社の研究所で開発してきたが、今回、その技術を分別処理場向けに応用した(図1)。

 ビルなどを解体してできる建設廃棄物には、コンクリートや木材など複数種類の素材が混じり合っている。このため、最終処分場でゴミとして埋め立てる前に、解体現場や分別処理場などで分別している。ただし、この分別は自動化が難しく、従来、人手で行うことが多かった。

図1 ロボットが廃棄物の中から木材を自動分別
図1 ロボットが廃棄物の中から木材を自動分別
東急建設は、産業廃棄物の分別リサイクル処理を手掛ける石坂産業向けに、廃棄物から木材などを自動で分別するロボットを開発した。同社の分別処理場の既存のラインに導入し、2021年4月から本格稼働している。従来人手に頼ってきた分別をロボットに置き換えた。(写真左上:石坂産業、写真右:東急建設)
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 同社は、ディープラーニング(深層学習)を用いて目的の廃棄物を精度良く検出できるようにし、木材などの分別を自動化できるようにした。分別は、粉塵が舞う環境下で長時間にわたるため、作業者への負担が大きかった。ロボットで自動化したことで、作業者をこうした過酷な作業から解放できた。

注1)東急建設は建て主から解体工事を請け負うが、解体作業自体は下請け業者に発注している。