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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 新型コロナウイルス感染症の拡大で移動需要が消滅し、逆風下にあった自動運転業界だが、ワクチン接種が進み感染者が急減した米国で息を吹き返している。自動運転技術を手掛ける米国のスタートアップ(新興)企業に対して、多額の資金が再び投じられているのだ。投資家や上場などを通じて、数百億円以上の追加資金を獲得する新興企業が相次ぐ。中でも、多額の資金を集めたのが米Cruise社と米Waymo社である。

 Cruise社は2021年6月、親会社である米General Motors(GM)社の金融部門から50億米ドル(1米ドル110円換算で5500億円、以下同)の融資枠を獲得した。これは、自動運転車量産の布石である。製造するのは、20年1月に発表した、ライドシェアといった移動サービスに向けた、自動運転機能を備えた電気自動車(EV)「Cruise Origin」である。既に約100台分の製造を始めており、2021年夏に試験運用を開始する(図1)。商用の移動サービスを開始し、多量のOriginが必要になった際には、米ミシガン州デトロイトにあるGMのEV製造拠点「Factory ZERO」でOriginを量産する。

図1 移動サービス向け自動運転車の製造を開始
図1 移動サービス向け自動運転車の製造を開始
Cruise社は、移動サービスに向けた、自動運転機能を備えたEV「Cruise Origin」の製造を開始した。まず約100台を製造し、2021年夏に試験運用を開始する。(画像:Cruise社)
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