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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 「試験適用は、問題なく終了できた」(関西電力 送配電カンパニー電力システム技術センター架空送電グループ総括課長の一木将人氏)。

 関西電力と東芝デジタルソリューションズ、アルプスアルパインが2019年3月に京都市など数カ所で共同で実施した、架空地線のアーク痕の点検業務に対するドローンの試験適用は、見事に成功した(図1)。

 架空地線とは、送電線を雷から保護するアース線のことだ。鉄塔と鉄塔の間に架けた送電線の上方に架けることで、アース線が避雷針となって送電線を保護する。架空地線が落雷を受けると、アーク放電によって架空地線の表面が溶解して痕跡が残る。これがアーク痕だ(図2)。電力会社は、そのアーク痕の所在を調べて、架空地線や送電線の保守に生かしている。

図1 架空地線のアーク痕の点検業務に対するドローンの試験適用の様子
図1 架空地線のアーク痕の点検業務に対するドローンの試験適用の様子
点検開始の鉄塔の上空へドローンが飛行しているところ。(写真:関西電力)
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