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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 家電量販店大手のビックカメラは、インターネット通販(EC)における出荷量の増加を受け、物流業務の効率化を進めるべくロボット導入に踏み切った。

  数億円を投資し、千葉県船橋市にある同社の物流拠点「船橋センター」に、中国Geekplus Technology社(Geek+社)の棚搬送型ロボット1)「P500R」を89台導入(図1)。2020年8月末から本格稼働させている。

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 ビックカメラは個人向けECについては、東日本と西日本でエリアを分け、東西それぞれに物流センターを置いている(図2)。

  東日本地域向けのECはこの船橋センターが担っており、カメラやゲーム機、掃除機など約10万種類もの商品を、ロボットで扱うようにした。1日20時間、ロボットがフル稼働している。

図1 ビックカメラの東日本のEC向け拠点で棚搬送ロボが稼働
図1 ビックカメラの東日本のEC向け拠点で棚搬送ロボが稼働
家電量販店大手のビックカメラが、千葉県船橋市の物流拠点「船橋センター」に、中国Geekplus Technology社(Geek+社)の棚搬送型のロボット「P500R」を89台導入した。EC向けや店舗向けのピッキングの際、自動で棚を運ぶ。(写真右:ビックカメラ)
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 Geek+社のロボットは、米Amazon.com社が用いているのと同様2)、商品が入った大型の棚をロボットが下から持ち上げ、ピッキング担当者のところまで自動で運んで来るものである。