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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 ホームセンター大手のカインズが、ロボットなどのデジタル技術を駆使し、買い物しやすい店舗作りを急ピッチで進めている。

 同社は2020年11月、埼玉県朝霞市に新しく「カインズ朝霞店」をオープンし、同社として初めて売り場案内ロボットを導入(図1)。商品検索ができるデジタルサイネージなどと併せて店の案内機能を充実させることで、広い店内であっても目的の商品にアクセスしやすい環境を整えた。

 ロボット上部のタッチパネルで探したい商品を検索すると、来店客を先導し、商品のある棚の前まで案内する。

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図1 ホームセンターのカインズが売り場案内向けにロボットを導入
図1 ホームセンターのカインズが売り場案内向けにロボットを導入
2020年11月に新規開店した埼玉県の「カインズ朝霞店」に、イスラエル発のテレプレゼンスロボット「temi」を2台導入した。園芸用品やDIY商品の売り場内でロボットが来店客を先導し、商品のある場所まで案内する。(写真左:カインズ)
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 ロボットの導入により、従業員の負担を軽減することも狙う。同社では売り場担当者の業務のうち、客に商品の場所を聞かれて対応する業務が7割を占める。陳列作業中であっても、客に声を掛けられれば作業を中断しなければならないため、負担が大きかった。