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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 ポーラ・オルビスホールディングス傘下で化粧品の通信販売を主に手掛けるオルビスが、物流向けのロボットを大量に導入し、業務を効率化している。埼玉県にある「オルビス東日本流通センター」において、中国LiBiao Robot社製の搬送ロボット「t-Sort」注1)を330台も導入(図1図2)。ピッキング支援や商品の搬送などに活用している。ロボット導入前と比較して出荷件数は1.3倍に、人員も約3割削減するなど、大きな成果を上げた。2020年8月から稼働している。

注1)ロボットのラインアップの拡充に伴い、t-Sortは現在「JTRobotII」という名称になっている。
図1 オルビスが通販向けの出荷で330台ものロボットを活用
 
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図1 オルビスが通販向けの出荷で330台ものロボットを活用
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図1 オルビスが通販向けの出荷で330台ものロボットを活用
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図1 オルビスが通販向けの出荷で330台ものロボットを活用
ポーラ・オルビスホールディングス傘下で化粧品の通信販売などを手掛けるオルビスは、通販向けの出荷ラインにロボットを大量導入し、出荷作業の効率化を図っている。同ラインでは、自社ECやカタログ通販経由などで注文を受け付けた商品を、個人向けに発送している。ロボットが化粧品などの注文品を顧客ごとに集めて自動搬送することで、従来のラインと比べて少ない人手で出荷能力を向上させた。(写真下2点:オルビス)

 オルビスは同センターでの業務を物流事業者の流通サービスに委託しており、ロボットなどの初期投資約10億円は、同社が負担した。ロボットの導入により人員が減ったり、省スペースになったりしたことで、オルビス側はランニングコストを減らせたという注2)