化粧品や健康食品などを手掛けるファンケルが、ピッキングロボットなどを活用し、出荷作業を効率化した。このほど大阪府門真市に新設した物流拠点「関西物流センター」に、商品をピース単位でピッキングするロボットや、ケース品を荷下ろしするデパレタイズロボットを導入(図1)。ロボットや大規模な物流装置に約40億円を投じ、出荷業務の大半を自動化した。
同社は全国の直営店やドラッグストアなどで商品を販売するほか、ECなどの通信販売も手掛ける。従来、これらへの出荷は全て千葉県にある「関東物流センター」1拠点のみでまかなっていた。しかし、通販の需要が拡大していることから、今回、関西にも拠点を構え、出荷能力を増強した。
関西物流センターでは、化粧品やサプリメントなどの売れ筋商品を扱っている。これを西日本エリアの顧客と直営店に出荷している。ロボットの導入などにより、関東の拠点での作業と比べて大幅に省人化できた。ファンケル全体では通販向けの1日当たりの出荷可能件数が約1.4倍に向上した。年間の配送費も約2.3億円削減できる見込みである。