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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 施設内を見回る警備ロボットが、商業施設やオフィスビルだけでなくデータセンター(DC)にも活躍の場を広げている。

 通信事業者のインターネットイニシアティブ(IIJ)は、警備ロボットを活用し、DC内の巡回などを自動化した。DCでは、顧客から預かった情報資産を安全に保管・運用するため、日々の警備が欠かせない。従来は人が施設内を定期的に巡回し、不審者が侵入しないよう、扉の施錠確認などをしていたが、これをロボットで自動化した。

 ロボットを導入したのは、千葉県白井市にある「白井データセンターキャンパス」(白井DCC)。同DCでは、綜合警備保障(ALSOK)製の警備ロボット「REBORG-Z」を、建物内や建物周辺の巡回で主に利用している(図1注1)

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図1 IIJがDC内の巡回や案内にロボットを活用
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図1 IIJがDC内の巡回や案内にロボットを活用
通信事業者のインターネットイニシアティブ(IIJ)は、千葉県白井市にある「白井データセンターキャンパス」でロボットを活用し、オペレータの業務を効率化している。ロボットに建物内や建物周辺を巡回させ、扉の施錠確認や入館者の案内業務を自動化した。

 従来、同DCではこうした警備業務は専業の警備員ではなく、「オペレータ」と呼ぶ同社の技術者が担っていたため、負担が大きかった。オペレータは、顧客から要請があればシステム障害などに迅速に対応しなければならないため、警備などの業務をロボットで自動化することで負担を軽減した(図2)