介護の現場で自動巡回ロボットが稼働し始めた。介護事業会社を傘下に持つセントケア・ホールディングが、千葉県市川市の複合型介護施設「セントケア市川大和田」にロボットを導入(図1)。施設内をロボットに巡回させ、入居者が部屋で倒れていないか、廊下を徘徊していないか見回ることで、スタッフの負担を軽減した。
同施設では介護を必要とする高齢者向けにさまざまなサービスを行っているが、まずは認知症の高齢者が共同生活する「グループホーム」で、夜間にロボットを稼働させている。グループホームでは、夜間は日中と比べてスタッフの人数が少ない上、スタッフは巡回以外にも排泄介助や清掃といった数多くの業務をこなしており、負担が大きかった。巡回業務などをロボットで一部実施することで、スタッフは他の業務により時間を割けるようになったり、休憩時間に充てられるようになると同社は見ている。