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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 KDDIは東京・渋谷駅前の商業ビルに、ロボットを利用した新業態の無人コンビニ店「auミニッツストア 渋谷店」をオープンさせた(図1)。食料品や日用品について、ローソンやコストコの商品など、約70種類を扱っている。KDDIの既存のau店舗に併設する形で開業した注1)

 この店舗、コンビニではあるものの、実は店舗内には客が商品を手に取るための陳列スペースや売り場はない。デリバリーサービスでの利用を念頭に置いており、注文や決済は事前にデリバリー用のスマホアプリで済ませる。その上で、デリバリーサービスの配達員やユーザー自身が店舗を訪れ、袋詰めされた注文品を受け取るスタイルだ(図2)。

図1 ロボットが店内で商品をピッキング
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商業ビル1階のau店舗に併設した「auミニッツストア 渋谷店」
商業ビル1階のau店舗に併設した「auミニッツストア 渋谷店」
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図1 ロボットが店内で商品をピッキング
KDDIが、東京・渋谷に無人店舗「auミニッツストア 渋谷店」をオープンさせた。同店では、オンライン上で注文を受けた食料品や日用品をロボットが自動でピッキングする。(写真:KDDI)

 最近では、通常のコンビニやスーパーマーケットの中にもデリバリーサービスに対応するところが出てきているが、今回の店舗はそうしたデリバリーサービス経由での利用に特化させるべく陳列棚を撤廃し、店頭には商品の受け取り口のみ設けた。KDDIはデリバリーサービス事業者のmenuに出資していることから、今回の店舗ではmenuの仕組みやアプリを利用することとした。2023年3月までの期間限定で実験的に営業する注2)