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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 ロボットの設計開発にはやって良いことと悪いことがある。これをあまり考えずに思いつきで設計開発を行うと無駄な労力や失望に見舞われることになる。特にロボット作りを夢見て研究室に入ってきた学生などがとにかくむやみにロボットを作り始め、夢破れる姿を無数に見てきた。かく言う筆者も学生時代には多くの失敗を重ね恥ずかしい思い出が数多くあるが、後輩の学生たちにどのようにロボット開発のスキルを教えれば良いのか悩むことも多い。

 天才的なロボットの設計者の方々に「良いロボットの作り方」を尋ねたこともあるが、答えはおおむね「とにかくたくさん作って経験を重ねなさい」、「早く作って、早く壊して、早く直しなさい」などと言われる。何か体系的な説明を期待していた筆者ははしごを外された思いであった。一般的にロボットの設計開発についてはあまり体系的に語られることはなく、精神論やノウハウとして片付けられてしまうことが多いように思われる。ロボット開発の天才たちでさえも説明が難しい設計開発の体系化であるが、本稿ではあえてこの難問にチャレンジしてみようと思う。