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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 読者の皆さんはいつから自分の仕事や役割を発見して、それがまともに達成できるようになったであろうか。言うまでもなく我々人間は生まれてから長期間、目的を持たずに成長発達し、少しずつ自分の居場所、役割、仕事を見つけて社会の一員として人生を全うしていくことになる。その一方で我々ロボットのエンジニアは目的を持たないロボットを設計することができない。どのような環境でもあらかじめ決められていない目的やタスクを達成する鉄腕アトムやドラえもんのようなロボットを作ることを夢見る一方で、そのようなロボットを実現できる見込みは全く立っていない。本稿ではこのような目的や機能を自律的に発見するようなロボットを設計、開発するための原理を考察してみる。