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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 韓国政府が力を注いでいるD・N・A(Data・5G Network・AI)政策の2021年予算案が確定した。予算額は約3兆1000億ウォン(約2800億円)と、前年よりも1兆2000億ウォン(約1100億円)増加した。

 用途は、「AI学習用データの追加構築」「公共データ4万4000件の追加公開」、「データ構築から公開、活用までのエコシステム強化」「官民共同研究支援(ディープラーニング高度化など)」「5Gを基盤とする政府業務ネットワークの高度化およびクラウドへの移行」「全産業における5GとAIの融合・普及」など多岐にわたる。

 韓国ではデータ・AI産業への関心と期待が高いことから、新型コロナウイルス禍でもAI関連カンファレンスは中止せず、オンラインで開催している。2020年9月23、24日には韓国科学技術情報通信部(韓国の部は日本の省に相当)とソウル市が主催する「Smart Cloud Show 2020」が開催された。

 基調講演にはSLAM技術で著名なSebastian Thrun氏が登壇した(図1)。同氏は、米グーグルの次世代技術開発を担うGoogle X Lab(現X社)や、コンピュータ科学分野のオンライン学習プラットフォーム「Udacity」の創設者などとしても知られ、韓国では「自動運転の父」として尊敬されている。

 現在は空飛ぶ自動車を手掛ける米Kitty Hawk社を創業しCEOを務めている。同氏は米国にいながら韓国の時間に合わせてオンラインでライブ講演した。主な発言は以下の通りである。

図1 SLAM技術のあのSebastian Thrun氏が登壇
図1 SLAM技術のあのSebastian Thrun氏が登壇
「Smart Cloud Show 2020」の基調講演でAIの現状や今後について語った。(画像:講演画面のキャプチャー)
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