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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 2020年7月に発表されたモバイル・マニピュレータのStretch(ストレッチ)は、障害者や高齢者をアシストするロボットとして想定され、コミュニティーでのオープンな開発を経ていずれ家庭用ロボットとしての利用を狙う(図1)。開発会社Hello Robot(ハロー・ロボット)社の共同創設者兼CTOのCharlie Kemp(チャーリー・ケンプ)氏に聞いた(図2)。


図1 伸縮アームを備えた移動ロボット
図1 伸縮アームを備えた移動ロボット
(写真:Hello Robot社)
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Stretchを開発した理由は何か。

Kemp氏 2007年に研究室を立ち上げて以来、モバイル・マニピュレータに焦点を当て何種類ものロボットを作ってきた。現在のデザインはその経験に基づいたものだ。身体障害者の家にも置けるようなものが欲しい、というのが大きなモチベーションになっている。これまで研究では「PR2」を使ってきたが、家庭では大きすぎてリスクも伴う。コンパクトで軽量でありながら、同様の機能性やリーチを持つものが欲しいと考えた。